乳がんの分子標的薬
厚生労働省のまとめによると、現代では、日本人の約3人に1人が
がんで死亡し、昨年1年間ではこれまでで最も多い34万人余りが
がんで死亡していることが解っています。
しかし、がん治療も日進月歩で進んでおり治療成績も上がっています。
その中でも、注目されているのが「分子標的薬」です。
分子標的薬とは、がん細胞に特徴的なたんぱく質や遺伝子を
標的とした薬で抗がん剤などに比較すると白血球の減少や
ひどい吐き気・全身倦怠感などの副作用は少ないがん治療薬です。
トラスツズマブと言う乳がんの分子標的薬は
HER2陽性の乳がんの術後補助として有効とされています。
HER2陽性の乳がんは、乳がん患者の約20~30%に見られ
HER2陰性群に比べてHER2陽性群では
再発リスクが2.68倍、転移のリスクは5.3倍と予後が非常に悪い乳がんです。
HER2陽性の乳がんとは
HER2とは、細胞の生産にかかわるヒト上皮細胞増殖因子受容体と
よく似た構造をもつ遺伝子タンパクです。
HER2陽性の乳がんでは、このHER2というタンパク質が
がん細胞の表面に過剰に存在します。
トラツズマブは、HER2受容体に取りつき、がん細胞を攻撃したり
がん細胞の増殖を抑えたりします。
HER2という目印を目標に、乳がん細胞だけを攻撃する分子標的薬です。